top of page

名前を間違われる理由

  • Photo du rédacteur: Mie Tanaka Faucher
    Mie Tanaka Faucher
  • 24 mai 2020
  • 6 min de lecture

他国に行ったり、住んでいると名前を間違われたり、覚えてもらえなかったりすることがよくあります。

それは馴染みがない名前だからという理由と、発音がその国の言語に無いという理由の大きく2つが関わっていると思います。



私の旧姓は田中(たなか/TANAKA)で、日本では第4位の姓なので、結婚するまで間違われることはありませんでした。時々、田仲さんと言う“なか”の漢字をにんべんがついている“仲”で書かれる方もいらっしゃいますが、“中”を使う方が大多数で、私もそうなので、読み方も漢字も間違われることは全くありませんでした。

聞き取ってもらえなかったことも全くないです。


学校でも、同じ苗字の人が他にもいることが多かったので、簡単な名前でつまらないと思ったことはありますが、逆に、下の名前で呼んでもらえるので、それはそれで良かったです。

名は美江(みえ/MIE)ですが、時々読み間違えられることはありました。

美江は(よしえ/YOSHIE)と読むことも出来るからです。

また、漢字の組み合わせは色々あるので、例えば、美恵、美枝、美絵など、時々間違えられることはあります。メールやメッセージの変換ミスなど、うっかりするとありえるので、役所の書類などの場合は訂正してもらいますが、他は仕方がないと思うくらいです。

それに関して怒ることも困ることもありません。


結婚してから、姓がフォシェ (FAUCHER)に変わりました。

日本では、戸籍上、姓を2つ持つことは出来ません。

夫婦別姓に関しては日本で議論されていますが、今のところ日本人同士の婚姻の場合、どちらかの姓にしなければなりません。

外国人と日本人の場合は別姓にするか、同姓にするか、選ぶことが可能です。日本やフランスは結婚後、どちらかの姓にしますが、中国や韓国などでは別姓のままだったりします。

ちなみにフランスの書類上では旧姓も記載されますし、所得やそれに伴う税金の申請は必ず旧姓を伴って使います。

日本では結婚後戸籍上の名前を変えても仕事は旧姓で続ける場合も多いです。名前をもう一度覚えてもらわないといけなくなるからと言う理由もありますし、万が一離婚した時にかえていなければ、周りの人にいちいち説明しなくても良いと言う理由もあります。


姓を変えることに特に問題はなかったのですが、そうなってから日本で、名前を間違えられたり、聞き取ってもらえないことが多くなり、珍しい苗字の人が感じている大変な気持ちがようやくわかるようになりました。

なぜ、日本人にすぐに理解してもらえないのか?

その理由はフランス人の名前に馴染みがないことと、ファ、フィ、フェ、フォは和語(元から日本にある言葉)にない発音なので、そのような発音の名前は日本には存在しないため、苗字にその発音が出てくると思っていないからということになります。

電話でなく、対面で話をして名前を名乗ると、顔が日本人なので、余計に???という顔をされることが多々あります。

ということで、一回で聞き取ってもらえたことはまずありません。

「フォシェ です。カタカナで、フに小さいオ、シに小さいエで、フォシェ です。」

と言うとやっとわかってもらえます。一度分かれば難しい名前ではないので、認知はしてもらえます。


フランス人の名前は日本人が読むいわゆるローマ字読み(ヘボン式が一般的)とは法則が違うので、日本ではどう読むのか聞かれることが多いと思います。場合によっては、カタカナのフリガナを聞かれるかもしれません。

日本人にも馴染みがある名前の人は覚えてもらいやすいかもしれませんが、珍しい名前の方は理解してもらうのは少し大変かもしれません。


京都産業大学のホームページに『フランス人の名前の性別大原則』というページを見つけました。

カタカナ表記の参考になりますので、気になる方は見てみてください。

ちなみに、もっと実際の発音に近いフリガナにすることも可能です。


京都産業大学

フランス人の名前の性別大原則

 ↓ ↓ ↓

今度はフランスで、日本人の名前が難しいと思われてしまう例をあげたいと思います。

よく言われるのは子音字のHを発音しないことから、ハ行のフ以外の名前の方は苦労するかもしれません。うちの母はヒロコなので、Hを発音しないとHIROKO(イロコ)になってしまいます。フランスの家族はとても言いにくそうにしています。大変なので、ta mère (タ メー/君のお母さん)は元気?と言われます。

英語を習得していて、Hの発音に慣れている人は問題なく言えますが、そうでない場合はとても大変なようです。


私の名前、美江(MIE)もフランス語読みをすると最後のEを読まないので、文字を見て読む人は“ミ“または“ミー“と言います。食パンをPain de mie(パン ド ミー)と言うのですが、そのスペルと同じだからですね。


Wikipedia Pain de mie

 ↓ ↓  ↓



ミエと呼んで欲しかったら、表記をMié と発音記号をつけないとダメです。

パスポート上はMieなので仕方ないですが、メールやメッセージではMiéにしてしまいます。

ちなみに、日本語の“え”発音記号[e]とフランス語の“é”発音記号[e]は同じ発音記号を使いますが、厳密に言うと同じではありませんし、日本語で“え”としている発音はフランス語で使用されている発音記号[e]と[ɛ] の間の[e]に近い方になります。

私が自分の名前「ミエ」を日本語の発音で言うと「??」と言う顔をされます。

微妙に[e]でも[ɛ]でもないので、どっち?と聞かれたこともあります。

どっちでもないことがわかっても、感の良い人は大体日本語の「え」に近い感じで発音をしてくれます。

日本語の母音は5つで、唇の丸め(円唇か非円唇。円唇は“オ”のみ)と舌の高さ(高、中、低の三段階)と舌の前後(前、中、後ろの三段階)の位置で決まります。


5つだけなので、フランス人にとっては日本語の母音は簡単なのではないかと思います。

日本人は周辺の音を異音として、問題なくアイウエオのどれかにまとめて聴き取ってしまうからです。


フランス語の母音は12あり、口の開きと唇の丸め(円唇と非円唇でそれぞれ四段階)、舌の高さ(四段階)、舌の前後(前、中、後ろの三段階、見方によっては微妙に四段階)更に、鼻母音も4つあります。

日本人がフランス語の母音を習得する方が、ずっと難しいと言えます。


France-jp.net

フランス語の発音

口腔母音のフランス語発音図表でわかりやすいものがあったのでシェア致します。

 ↓ ↓ ↓


日本人にとって、あるいは他の外国人にとってもかもしれませんが、フランス語のUの発音は独特です。u の発音記号[y] une(un、1の女性形)などがそれに当たります。

フランス語を勉強しているどこかの国の人がUneの発音が難しいので、バゲット(フランスパンを買う時に)Une baguette と言わずにdeux baguettesと言って2本買ってしまうと言うエピソードを見たことがあります。

気持ちわかります!

皆さんは自分の名前やそれに伴う発音の違いで、困ったことはないですか?

 
 
 

Comments


  • YouTubeの社会のアイコン
  • Instagramの社会のアイコン
  • Facebookの社会的なアイコン
  • LinkedInの社会のアイコン

S'inscrire pour obtenir de nouvelles informations.

Subscribe to get updates on new information.

Merci de votre inscription / Thanks for submitting!

オンライン日本語レッスンについての

お問い合わせ

​Questions sur le cours de japonais en ligne.

​Question about online Japanese language lessons.

 

日本語、フランス語、英語可

Disponible en Japonais, en Français et

en Anglais.

Available in Japanese, French, English.

​Mie Tanaka Faucher

Mail. mie@tanakafaucher.com

 

Tel. +33 6 48 67 77 58

お電話での問い合わせ

土日祭日を除く平日午前9時〜午後8時(フランス時間)

Disponible jours de la semaine du 9h jusqu’au 20h.

(heure locale en France)

Opened from 9 a.m. to 8 p.m. during weekdays.

(French local time)

© 2023 by Watch & Learn. Proudly created with Wix.com

bottom of page